天皇賞のあまりにふがいないレースに4歳4強という看板には偽りがあったとする向きがある。4歳4強を中心に買っている人にとっては納得のいかないレースだったかもしれない。だからといって、その能力を過小評価してしまうのは良くない。むしろ、強さを秘めているんじゃないだろうか?
ネオユニヴァースは3200mという距離に限界があるのも確かだが、馬体を併せたら抜かせない闘争心が武器だろう。そういった意味では今回のようなレースは向かない。馬群が一団となったレースでもっとも力を発揮する。去年の皐月賞。1頭の隙間を縫ってサクラプレジデントとの叩き合いを制したレース。t競り合いでの闘争心むき出しのこのレースこそがネオユニヴァースのベストパフォーマンスだろう。闘争心が武器ならば、ダービーもゼンノロブロイが内に少しよれたときに一瞬伸びたようにみえる。ただ、この闘争心を発揮するにはスタミナを温存しておかなければ厳しい。宝塚記念や菊花賞のような3コーナーから4コーナーにかけて番手をあげるとややきつくなる。では、ジャパンカップはどうか?これは、馬群がばらけてしまったレース。内にいたネオユニヴァースの周りには馬が少ししかいなかった。しかし、このレースでも内の馬の馬体を併せた瞬間からの脚が違う。
このように敗因ははっきりしている。タイプとしては中距離よりのテイエムオペラオーといったところ。ただ、展開に頼る部分が多いのも事実。大逃げであったり、馬群がばらけたり、外から強襲を受けるともろい。この部分に弱さを求めることはできても、決して弱い馬ではない。むしろ、連勝街道まっしぐらなスーパーホースになれる可能性を秘めたサラブレッドだと思う。