2004/7/28

ポストサンデーの影響

藤沢和雄の「伯楽一顧」:(7/28)ポストサンデー (サラブnet)

藤沢和雄調教師の今回のコラム。サンデー産駒は種牡馬選びが難しいのに、ダンスインザダーク産駒に高評価はいかがなものかという点はそれほど目新しい内容ではない。しかし、ここで注目したいのは、

 産駒を自分で扱って感じたことは、とにかく競走馬に仕上がる確率が高い。2歳のデビュー前には、育成場で調教されるのだが、育成場の方から「早く(美浦に)入きゅうさせてくれ」と言われることが多かった。調教の間に自分で身体をつくってしまうのである。

この点だ。ポストサンデーといえば、今は亡きサンデーサイレンスの後継者の問題であったり、非サンデー系の種牡馬であったりする。調教師の視点から見れば、他の調教師もサンデー産駒がいなくなるから、大して影響はない…といえそうのだが、重要なのが「自分で身体をつくってしまう」点じゃないだろうか?

これも結構言われる点ではあるのかもしれないが、ポストサンデーと絡めてみれば、現在サンデーサイレンス産駒依存の調教師はポストサンデーの時代にその腕が試されるのではないか?「自分で身体をつくってしまう」点は、どんな調教でも仕上がるということを表すんじゃないだろうか?それこそ、ハードな調教を無理して行わなくてもいいわけだし。このポストサンデーの問題は調教師の中にはビクビクしている人もいるんだろうなぁと思う。

そういう点も含めれば、「自分で身体をつくってくれる」サンデーの血をもつサンデーサイレンス後継種牡馬産駒のほうが、サンデーサイレンスの特徴を受け継いでくれる可能性が高いから、非サンデーサイレンス産駒よりも高値で取引されるとも考えられるのではないか。ポストサンデー争いを調教師の視点でみるのも、面白いんじゃないだろうか?

2004/7/27

ノリの好騎乗

函館記念は横山典弘鞍上のクラフトワークが勝利。ファインモーションばかりに目が行くかもしれないが、ここで注目したいのは、クラフトワークの勝ち方。「調教師のインを突くという指示」がある条件で、この騎乗はなかなかできるものではなく、ノリの好騎乗であったと思う。

今年の安田記念はかつてのお手馬であったツルマルボーイ。世間でいわれるアンカツマジックが炸裂し、橋口師もインを突く競馬は他の騎手では出来ないといった。ノリからしてみれば、気分のいいものではない。

ただ、実際にはツルマルボーイの安田記念での騎乗はノリも乗っていればやったのでないかと思う。たしかに、ノリのGIでの成績は2着が多いが、騎乗する馬の人気を考えれば、その成績は優秀であり、勝負弱いの一言で片付けられるものではないはずである。いやむしろ、勝負に強いのかもしれない。我慢して我慢して、そして直線で爆発させるという騎乗。他の馬が徐々に仕掛ける中で、この騎乗は勇気がいるだろう。

この函館記念の騎乗は、我慢の競馬をし、不利といわれるインを突くという騎乗。アンカツの安田記念の騎乗が理に適った騎乗であるとしたら、ノリの今回の騎乗は調教師の指示があったとしても、決して理に適った騎乗ではない。しかし、ここぞのタイミングで仕掛ける騎乗、もっと褒められていいのではないかと思う。

今回の函館記念はタイミングもバッチリ。勇気をもって最後まで我慢をする競馬に今回のようにノリのタイミングが合えば、今秋のGIの台風の目になるんじゃないだろうか。また、一見、不利と思われる、あるいは、調教師の指示を守りながらも勝つことが出来るというのは、好騎手の証明といえるだろう。

2004/7/23

ハンデキャッパーにプレッシャーをかけるのも無理はない?

ハンデ不満もファイン出走~函館記念 (スポニチアネックス)

遅きに失する感もあるが、知ったことではないので(笑)、ファインモーションのハンデの問題。伊藤雄調教師の「57キロでは出走しない」という幾度ものプレッシャーに負けず、ハンデキャッパーはファインモーションに57キロという回答。

「よくやった、感動した」

と、ハンデキャッパーにいってやりたい人も多いことだろうと思う。しかし、この問題は実は使えるレースを増やせというメッセージにも取れる。JRAの番組編成ではおそらく、夏にGIホースが出ることを想定していないので改正をというメッセージに。

よく、馬産地にGIがないのは日本だけだみたいなことを見かけるのだが、現実問題としてはGIホースが夏競馬に出走しづらいことの方が重要。函館記念について言えば、同じくハンデ戦の七夕賞もあるので、グレード別定のレースにしてもいいかなと思う。札幌記念をグレード別定にしても面白いとは思うが。

と、ここまで書いて思ったのはグレード別定にしたら、ファインモーションは57キロで意味がないという。でも、夏競馬にグレード別定。盛り上がると思うんだが、どうだろう?

2004/7/20

祝日効果もあったハズ

1日目の成績としては、売上総額は6億5709万円(昨年は3億3760万円)で、平均価格は1341万円(昨年は1164万円)、売却率は40.16%(昨年34.9%)で、昨年を大きく上回る結果になっている。

昨年を大きく上回る結果になった日高のセレクションセール。サンデーサイレンス亡き後で社台の影響が少なくとも以前よりは減ったこと、セレクションセールの浸透などが考えられるが、一番大きかったのが海の日に開催したことではないかと思う。

近年においては、馬主の力というものが強くなっていると考えられる。、たとえば、フサイチ、アドマイヤの馬主は有名である。調教師などに全てを任せることなく、自分の判断を加えて買うというスタイルである。もちろん、助言などはあるだろうが。そして、平日でもお構いなしの金持ちのポジションにいることも重要である。

ただ、一般的に馬主のなかには、休みがそうそうに取れるという人は少ないと考えられる。そうした中で、海の日に行ったというのは、非常に効果が大きかったのではないかと推測される。例年ならば、調教師にこれくらいの金額でなど前もっての打ち合わせによって決めていたものを、実際の現場に行って決めるのでは金額に差が出るものと考えられるだろう。

このように結果が出るのであれば、土日に競馬場でセールを行っても面白いんじゃないかと思う。祝日だけの効果と限定するのは気が早いかもしれない。実際、どれだけの馬主が参加していたかは気になるところではある。

2004/7/16

クラシックホースが狙う天皇賞

皐月賞馬ダイワメジャーは菊向かわず天皇賞・秋へ (SANSPO.COM)

キングカメハメハに続いてという形ではないのだろうが、ダイワメジャーも菊花賞に向かわずに天皇賞 (秋)へ向かう。ハイアーゲームもその可能性を示唆している。「一体、クラシックを何だと思っているんだ?」などとは全く思わない。

キングカメハメハ、ハイアーゲームは左回りがいいということもあるだろうし、ダイワメジャーは距離的な優位性もあるだろう。ならば、チャンスがあるほうへというのは当然の動き。そして、何より今年の天皇賞は3歳馬にとってはチャンスが十分にあると考えてのローテーションである。

4歳4強はいまいちパッとしない。現役最強古馬と思われるタップダンスシチーは凱旋門賞へ。休養中の4歳馬サクラプレジデントは間に合っても厳しい状況。3歳馬陣営にとってみれば、これはまたとないチャンスといえる。そして、これは翻ってみれば、現4歳馬世代にとってはぜひ取っておかなければならない一戦となり、おもしろい天皇賞が期待できそうだ。

ただ、今年の3歳はレベルが高いのかというそもそもの疑問があったりして、ウインデュエルあたりがこっそり天皇賞に登録して勝っちゃいそうな……。最後のクラシックはコスモバルクの手に渡るかなぁと思うけど、ダイワメジャーが出走しないと逆に目標にされて、こちらも厳しいかなという気もする。

2004/7/13

JRAさん、育成馬を上場ではなく、廃止の方向で

JRAが育成馬を上場 (SANSPO.COM)

どこもかしこもセレクトセールで話題沸騰。というか、他にはニュースないなぁと思ったら、育成馬を上場とこっそり記事になってました。総務省でちょっと調べたら、

 抽せん馬制度は、競馬会の育成業務の一環として、競馬会が国内せり市場で購入した軽種馬(けいしゅば)(注)を10か月間育成、調教し、配付(売却)を希望する馬主に抽せんで配付する制度であり、軽種馬の生産頭数が少なかった競馬会設立時(昭和29年度)には競走馬資源(出走頭数)の確保に寄与することが期待された。

中略

抽せん馬制度の損益状況をみると、毎年度損失が発生しており、平成12年度では、約19億円の経費に対して収入は約7億円で、約12億円(1頭当たり約1,100万円)の赤字となっている。これは、馬主への配付価格が、職員給与、営繕費等の業務管理費を含めて積算することをせずに決められているためである。

ということで、費用の削減と存在の意義の点から規模の縮小を求められて、今回の育成馬の上場を行ったようだ。逆に買う側がすれば、1頭当たり1100万円の価値が生まれており、非常に魅力的な制度だったといえる。ただ、その育成馬を上場すれば、利益が生まれるかというと疑問が残る。

そもそも、総務省からの勧告をこのような形で回避したこと自体が、JRAへの不信感につながる。損失はなくなるとは思えないし、トレーニングセールの盛況に合わせたニュースリリースなのかなぁと政治的に見えないこともない。誰がその損失を埋めているかというと……。

Byjan at 21:20 / Category: JRA / /108 Comments /14 TrackBack

2004/7/11

今日のメインレース回顧

七夕賞、チアズブライトリー差し切り勝ち
マーメイドS、アドマイヤグルーヴ貫禄勝ち (netkeiba.com)

見事なまでに切った馬が来てしまった。まずは巴賞。ウインシュナイトを推してはいたが、思った以上に人気があった。これでは旨みがなかった。宝塚記念にダンスインザムードの騎乗をお願いしていたくらいだから、お詫びがあるとしても勝負気配はこちらだったのかもしれない。

マーメイドS。正直言って、かかると思ってたのだが、アドマイヤグルーヴの能力は違ったようだ。シアリアスバイオ、メモリーキアヌはあの騎乗では厳しい。グルーヴの外を被せてくれれば、まだ良かった。ただ、そこは武豊がアメリカンオークスでの反省を生かしているようにも思えないこともなかった。アドマイヤグルーヴも秋は期待できるが、武豊もGI戦線で期待してよさそうだ。

七夕賞。期待していなかったからか、非常に良いレースだったと思う。実にハンデ重賞らしく、ゴール前も混戦で騎手の腕が問われた一戦だった。ただ、出走メンバーを見るとダートのハンデ重賞でも出来たかなとは思うけど。

出走頭数自体が両レースとも揃いはしなかったが、それはどの馬にもチャンスが増え、普段はチャンスが少ない馬も狙ってきて、レースレベルとしてはそれほど悪くないなぁと感じた。毎年、この出走頭数ならダート重賞などに鞍変えしたほうがいいかもしれないが、他とのつながりを考えた面白いレースになれば、このままでも構わないだろう。

2004/7/10

武豊、1日7勝&マーメイドS

海外100勝はまたもお預けになりましたが、その分は週末の阪神で暴れましょうか。

武豊騎手、1日7勝netkeiba.com

ジュライカップ後のメッセージ通りで海外で何かを掴んで帰ってきた。おそらくは完全復活だろう。

とするのは、果たしてどうだろうか?というのも、武豊が不調なのは重賞などのレースであって、そうでなければ100勝という数字はない。

したがって、明日のマーメイドSはアドマイヤグルーヴは切るのが正しい。騎手だけで切るというのではなく、アドマイヤグルーヴはいまいちな出来で確勝ムードとは必ずしもいえない。前日オッズで単勝1.4倍ほどの信頼は到底ない。

こういうときにこそ何かをやるのがアンカツで、マーメイドSはアンカツマジックにかけるべきだろう。愛知杯は前は総崩れであって対象外。シアリアスバイオ自体の能力は通用すると考えられる。他には実力の割には人気しにくいチアズメッセージ、全てがはまったとはいえ重賞馬のメモリーキアヌあたりはおいしいのでは?

Byjan at 23:59 / Category: 予想 , 騎手 / /10 Comments /15 TrackBack

2004/7/ 8

巴賞は

身元引受調教師は美浦・藤沢和雄調教師、身元引受馬主は駒井孝男氏。

夏競馬も外国人騎手を呼ぶのかよ!と言いたくなる記事。たださすがにシェルゲームには藤田を、ウインシュナイトにホワイト騎手ということで、闇雲に騎乗をお願いしているわけではないようだ。というよりも、一貫したポリシーがあるといっていい。

 もともと馬は好きなように走りたいもの。だが、レースで全力を出すべきは後半の勝負どころで、前半は我慢して余力を残さないと勝てない。岡部騎手は経験の浅い馬に、我慢を覚えさせる。最初は抑えが利かない馬でもあきらめず、根気よく言うことを聞かせようとする。繰り返すうち、いつしか馬は人間の命令に従うことを覚える。

 また、馬に「レースは苦痛なもの」という意識を植え付けない点でも秀でている。私は外国人騎手を多く起用するが、彼らは1年で最大3カ月の免許期間中に、結果を出そうという意識が強過ぎ、若い馬に過剰な負荷をかけることがある。その点、岡部騎手はあまりムチを使わないなど、配慮が行き届いている。

としていて、我慢が出来ない馬には外国人騎手を乗せたくないとしている。逆に言えば、過剰な負荷をかける外国人騎手のときは勝負気配。

となると、2頭出しの巴賞。ウインシュナイト (keiba@nifty)は外国人騎手のときの成績をみると勝負気配。だが、シェルゲームに藤田が乗るということで、微妙なスタンス。シェルゲーム自体は決して大きい馬ではないので、斤量が51でチャンスというのは確かな事実。ただ、ここはオッズ次第ではあるが、藤沢和厩舎はウインシュナイトで勝負という選択肢を入れて予想するのがなかなか面白い。

2004/7/ 6

上半期ベストレース

決定!上半期ベストレース&大井初日予想A.R.H. - the weblog of horse racing tipsters

ということで、これはネタがなくなりそうな時にナイスな企画。勝手にお借りします。とはいえ、どのレースを選ぶかというのはなかなか難しい。

1位 宝塚記念
2位 天皇賞 (春)
3位 中山記念

ですかね。片寄っているというか、天邪鬼な感じに見えなくもない。宝塚記念は調教師と騎手の思惑が一致して、ローエングリンがスローに落とした瞬間に仕掛けたのがポイントでしょうか。人馬一体どころか、遠く離れた人と人が人人一体です(笑)信頼関係が構築されていて、何だかうらやましい。そうした思いが生んだタップダンスシチーの脅威のパフォーマンス。ベストレースというよりは、ベストホースな気もしなくはないですが……。

2位は天皇賞 (春)。イングランディーレを除く馬全てが不完全燃焼に終わったレースなのかもしれませんが、逆にみればそのようなレースというのはなかなか見れないものかなぁと。馬場状態や横山ノリの思い切った騎乗やがんじがらめに動けない後方集団。他の騎手にしてみればプロらしからぬ恥ずかしいレース。ということで、ベストというよりは面白かったという表現のが正しいかも。

3位は中山記念。このレースはメンバーが揃っており、非常に面白かった記憶がある。正直言って、サクラプレジデントには目もくれず、プリサイスマシーンが勝つものだと思っていました。レース内容はサクラプレジデントのこれからを期待させるような内容で安田記念は人気になるだろうから、短距離2冠のデュランダルを買おうと思ったレースでした(笑)両方、出れなかったんですけどね。

こんなところでしょう。他に挙げるとすれば、日本ダービーなんだろうけれど、日本ダービーは故障が多かったり、荒れていてベストレースには少し推せない感じです。マイネルマクロスのペースが遅ければ、4強のせめぎあいがみれたかなぁと思うと、いちばん残念なレースにも挙げられ、そんなに評価はできないですね。

もちろん、kajiponさんを責めてるわけではないので、そこら辺はご注意を。俺のランキングには天皇賞 (春)が入ってるので、ほんとに個人的な意見ですから。冷静にランキングを見ると、基準は当たったかどうかだったりする気もする。しかも、レース全体を通しては見てない…まぁいいか。

Byjan at 22:01 / Category: JRA / /0 Comments /6 TrackBack

2004/7/ 4

ラジオたんぱ賞予想?

 決して強引な結び付けではなく、タップダンスシチーも中京だと一気にまくり、あのサイレンススズカのレコードを更新した。ハットトリックも母系の影響を考えるなら、平坦は抜群に合うはずだ。

馬場の状態や騎手の調子などを考慮に入れて、ウインズで当日予想をする俺にとっては、予想というものはGIや自信のあるとき以外は出来なく、なかなかブログの記事が埋まらない。そんな中で参考になるのが柏木集保氏の予想記事だ。参考にして書くと、

ラジオたんぱ賞といえば、ビッグバイアモンである。1996年のラジオたんぱ賞keiba@nifty)をみると、負けた馬もその後活躍しており、この年のラジオたんぱ賞は実にレベルが高かったと思う。そして、そんなレースをレコードで勝ったのがビッグバイアモンである。

その後、惜しくも故障に泣き引退。その素質はいまでもGIレベルだと感じている。残念ながら人気のなかった (?)バイアモンの血統ゆえか種牡馬にはなれなかった。ただ、その妹に牝馬3冠馬スティルインラヴがおり、間違いなく良血だろう。まだ種牡馬になれるなら、ダイワメジャーによって復活したスリリングサンデーのように復帰してもらいたいものだ。

多少、強引であるがその弟のダイワネバダが今年のラジオたんぱ賞に出走する。兄は中山といえラジオたんぱ賞をレコードで。姉は牝馬三冠である。その血統から言えばここは楽勝をしてもおかしくないのだ。ゆくゆくはビッグバイアモンの種牡馬入りを後押ししてほしい。

…これは予想になってないな。今週の柏木氏の記事は参考になりませんでした。一応、ネタみたいなものなので、あぁそうなんだ程度で受け流してください。ネバダはダート成績がいいですが、芝をこなせる血統くらいは覚えておいて損はないかもしれんけど。

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2004/7/ 3

中央でもダート重賞がもう少し欲しい

ドン史上初!ダートG1“5冠”~帝王賞

アドマイヤドンが芝路線へ向かうかもしれない。といっても1戦使うだけなのだろうが、ターフへの流出はダート界にとっては嬉しいニュースではない。つまらなくなるということである。

ダート路線をみてみると、いい意味で交流中心。悪くとれば、地方へ依存で仕事を丸投げ。丸投げというのは言いすぎだろうが。何よりも問題なのはそもそも交流戦が機能しているのかということなのである。ノボトゥルー、ノボジャックなどの一部の馬ばかりが交流戦へ出走しているということだ。

交流競走のうち重賞競走の場合は、
  1) G1(2歳G1を除く)優勝馬または過去1年間のG2、G3、2歳G1優勝馬に優先出走権が認められています。
  2) この条件で出走可能頭数を超過した場合は、過去1年間のG1、G2、G3で獲得した収得賞金の多い順になります。
  3) これでも、頭数を絞りきれない場合は通算の収得賞金に、過去1年間の収得賞金を加えた金額の多い順に決定します。

というルールが交流戦にはある。しっかりした基準で素晴らしいものなのかもしれないが、どうもそういった方向には働いていると思えない状況からは褒められたものではない。というよりも、ルール設定としてはこの辺りがせいぜいで、交流戦へ全てを求めるのはどうやら限界なのではないかと思う。フェブラリーS2着馬サイレントディールが帝王賞へ登録するも出走が危ういため、宝塚記念へ出走を決めた経緯もある。このままでは、ダート路線の盛り上がりなど期待するのは酷だろう。

やはり中央でもダート重賞をもっと設けるべきなのではないか?そうすることによって、交流戦のレースレベルも上がるだろうし、馬のローテーションにも柔軟性が生まれる。少なくともこのままではストーリーというか、ステップレースの部分での盛り上がりなどが弱くなってしまう。

たしかに、ダート重賞が増えすぎることにより、レースレベルが下がるという危惧がある。ただ何よりも、ダートにおいては距離体系が出来ていないのだから、その棲み分けが出来、なおかつ、調子のいい馬が除外されず新星の誕生が期待できる番組編成になるはずである。

ウインデュエルも使うレースを思案し芝を使う可能性も示唆している。そもそも魅力あるレースがないから当然の流れで、仕方ない部分があるのは否めない。交流も大事だが、それよりも大事なことがある気がする。夏競馬に関してはダート重賞を求める声があっても不思議じゃないんだが。

参考までに適当に作ったダートの番組表は↓。ミスは勘弁を。

第1回中山第1回京都地方レース
1月1週
1月2週ガーネットS GIII 1200
1月3週
1月4週平安S GIII 1800TCK女王盃 (牝) GIII 1800
第1回東京第2回京都
2月1週根岸S GIII 1400川崎記念 GI 2100
2月2週佐賀記念 GIII 2000
2月3週すばるS 1400
2月4週フェブラリーS GI 1600
第2回中山第1回阪神
2月5週エンプレス杯 (牝) GII 2100
3月1週仁川S 1800
3月2週名古屋大賞典 GIII 1900
3月3週黒船賞 GIII 1400
第3回中山第2回阪神ダイオライト記念 GII 2400
3月4週マーチS GIII 1800
4月1週コーラルS 1400
4月2週マリーンC GIII 1600
4月3週京葉S 1200
第2回東京第3回京都
4月4週アンタレスS GIII 1800オグリキャップ記念 GII 2500
5月1週かきつばた記念 GIII 1400
5月2週サウジアラビアRC 1600群馬記念 GIII 1500
5月3週栗東S 1200
第3回東京第2回中京
5月4週東海S GII 2300かしわ記念 GIII 1600
5月5週欅S 1400
6月1週
6月2週ブリリアントS 2100
第2回福島第3回阪神第1回函館
6月3週プロキオンS GIII 1400北海道スプリントC GIII 1000
6月4週大沼S 1700帝王賞 GI 2000
7月1週
7月2週灘S 1800
第2回新潟第2回小倉第2回函館
7月3週マリーンS 1700マーキュリーC GIII 2000
7月4週関越S 1800スパーキングRC (牝) GIII 1600
8月1週KBC杯 1700
8月2週北陸S 1200ブリーダーズGC GII 2300
第3回新潟第3回小倉第1回札幌クラスターC GIII 1200
8月3週サマーチャンピオン GIII 1400
8月4週阿蘇S 1700
8月5週
9月1週BSN賞 1200エルムS GIII 1700さきたま杯 GIII 1400
第4回中山第4回阪神
9月2週
9月3週日本テレビ盃 GIII 1800
9月4週東京盃 GII 1200
10月1週ベルセウスS 1800シリウスS GIII 1400
第4回東京第4回京都
10月2週マイルCS南部杯 GI 1600
10月3週エニフS 1800白山大賞典 GIII 2100
10月4週
10月5週武蔵野S GIII 1600
第5回東京第5回京都
11月1週JBCクラシック GI 2000
11月2週JBCスプリント GI 1200
11月3週霜月S 1400トパーズS 1800全日本サラブレッドC GIII 1400
11月4週JCダート GI 2100
第5回中山第5回阪神第3回中京
12月1週春待月S 2300浦和記念 GII 2000
12月2週師走S 1800ギャラクシーS 1400とちぎマロニエC GIII 1400
12月3週クイーン賞 (牝) GIII 1800
12月4週ベテルギウスS 1800名古屋グランプリ GII 2500
兵庫ゴールドT GIII 1400
東京大賞典 GI 2000

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2004/7/ 1

井崎先生流のメッセージ?

イングランディーレが9着に惨敗した理由 (井崎脩五郎の予想上手の馬券ベタ)

へぇ、なるほどなぁという風に関心してしまう。ヨーロッパの芝はそういうものなのかと。馬群が必ずしも一団とならない日本の競馬のが、面白いのかなぁなんて思ったりもした。それはさておき、偶然なのだろうけど、佐藤哲三と武豊に向けてのメッセージがこめられているような気がしてしまった。前半部分では

ヨーロッパの軟らかい馬場では、馬が地面をキックする力は、日本での数倍が必要とされます。早いうちに飛ばしていくと、スタミナをロスするのがそれだけ早くなります。

ということを佐藤哲三に向けて。宝塚と同じ競馬では通用しないよと暗に言っているのでは?そして、

野平さんはこの馬に、ヨーロッパ型の競馬をさせてみようと思い立つ。(中略)やはり、海外での武者修行がもたらすものは大。イングランディーレも、何かを得たものと信じる。

騎手のことを言っているのに、イングランディーレに戻って締めるのは何だかおかしくない?後半部分は武豊へのメッセージかなぁなんて勘ぐってしまう。なんだかんだで武豊は話題になるけど、それは期待の表れともいえる。個人的には武豊の馬券は妙味がなくて買わないのだけれど、「あぁ、やっぱり武豊かよ」なんてレース後に言うのは、別に気分悪くないんだよなぁ。まずは海外第1弾?のアメリカンオークス。こっそり応援します。

Byjan at 21:02 / Category: 騎手 / /1 Comments /14 TrackBack